剣道の癖を直すには大げさな動きを!手も足もこれで直る!

剣道の癖を直すには大げさな動きを!手も足もこれで直る!

 

 

剣道をやっている人の中で癖の無い人はいません。
いえ、これは剣道に限った話ではありませんね。
なくて七癖、あって四十八癖ということわざがあるくらいですので、
生きている中で多くの癖をみんなもっているはずです。

 

 

その癖が時には試合で有利に働く場合もありますが、
致命的に上達を邪魔している場合もあります。

 

 


 

 

例えば右手に力が入りすぎて、まっすぐ竹刀を振れない。
例えば打突時に身体が前傾になりすぎてしまう。

 

 

同じように正しく教えているつもりでも、
生徒も様々な癖を身につけて、
そのせいで上達できない場合があります。

 

 

今回はその癖の直し方について考えていきましょう。

 

 

そもそも癖はなぜつくのだろうか?

 

 

 

 

癖について辞書を引くと
「偏って(普通でない)仕方を繰り返して、ついた習慣」
という意味だそうです。

 

 

ここでポイントは「繰り返してついた習慣」
という部分ですね。

 

 

誰しも初めはその動作を何気なく始めるものです。
それが1回きりのものであれば、癖では無いのです。
何度も繰り返していくうちに、それが染みついてしまい、
無意識にやってしまうようになった時、癖になるのです。

 

 

まずは悪い癖がつく前に、正しい動作を何度も繰り返し、
正しい動作を習慣化して、
動作自体を悪い癖にしないようにする
これが大切なことなのです。

 

 

では悪い癖がつく前というといつなのでしょうか。
これは、剣道を始めた時だと考えられるでしょう。

 

 

初心者が多い私の学校では、最初のころは、
しっかりと見て、徹底的に正しい動作を繰り返します。
それでも悪い癖がついてしまう子がいますが、
割合としては少ないと感じています。

 

 

問題はしっかりと指導されていない状態で、
経験者として入部してくる生徒です。

 

 

私の学校にも時々経験者の子が入ってきますが、
とてつもない悪癖をつけて入ってくる子がいます。
その子はその状態で何年も剣道をやっていますので、
からだにべったりと染みついてしまっています。

 

 

これは小学校の低学年くらいで始めた子に多いです。
言葉で理解する力が低い年齢の時に、
とりあえず剣道をやらされていた子は、
癖を直すこともできずにそのまま過ごしているのです。

 

 

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そういった悪癖を直すにはいったいどうすれば良いのでしょうか?

 

 

大げさな動きで癖を修正する

 

 

癖を直す時に、どうしても正しい状態に持っていこうとして、
正しい状態について説明しがちです。

 

 

例えば、よくある構えた時の左足が、左方向に開いている状態。

 

 

上の画像の左側問題の状態で、多くの場合、
右側の状態にするために、左足の向きを、
まっすぐにするように注意するでしょう。

 

 

しかし、本人は元々まっすぐのつもりで構えていますので、
すぐに左足は開いてしまい、癖は直りません。

 

 

こういった場合も大げさな指導を行うことで、
生徒はかなり意識がしやすくなります。
私の場合ですと、左足の先を右に向けなさい。
こういった指導になってきます。

 

 

イメージとしては上の画像のように指導します。
もちろんこの状態は正しい状態ではありません。
しかし、こういった形を意識することで、
正しい状態に持っていくのです。

 

 

もう一つ例をあげましょう。
前傾姿勢で打突してしまう生徒の場合、
身体を起こしてまっすぐな状態で打たせようとします。
しかしこれでは、良くて多少直って終わりです。

 

 

結局本人は正しい姿勢で打っているつもりなので、
また前傾になってしまうでしょう。

 

 

そもそも前傾姿勢で打つ生徒は、
左足に体重をしっかり乗せることができません。
それならば過剰に左足に体重が乗るように、
身体を後ろにそらせて打つようにさせてみましょう。

 

 

打つ格好としてはかなり不格好ですが、
これを何度か繰り返しやらせてから、普通に打たせると、
身体がまっすぐになっている場合がほとんどです。

 

 

打つ前に右足を浮かせて、左足だけの状態にするのも、
体重を後ろに持っていくにはいいかもしれません。

 

 

こういった大げさな動作によって、
生徒の悪癖を少しずつ直していくのが、
私の学校の練習方法です。

 

 

最後に

 

 

中学校の理科の授業の中で、
酸性とアルカリ性と中性の勉強があります。

 

 

覚えてらっしゃらない方もいると思いますが、
酸性の液体にアルカリ性の液体を混ぜると、
中性の液体ができるという実験です。

 

 

悪い癖を酸性だとすると、多くの先生は、
中性(正しい動作)に近づけようと、水を加えます。
しかし、水を加えても酸性の液体は酸性のままです。

 

 

それならば、反対の悪い癖(アルカリ性)を加えて、
一気に中性にもっていった方が早いのではないか。
そんなことを考えながら私は指導をしています。

 

 

もちろんこれだけで一瞬で直るものではありませんし、
継続的な声かけは必要になってきます。
ただ、生徒自身がどうすれば直るかを知っていれば、
「また前に戻ってるよ」そんな言葉がけですみます。

 

 

毎回注意されるよりは、直し方を知って、
自分で意識できた方がいいですよね。
みなさんに試していただけると幸いです。

 

 

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